時々患者さんでこんなことをおっしゃる方がいます。
「30年前に車で追突されて、それ以来時々首が痛みます。」と。
なるほど。そうなんですね。そこでさらに質問をしてみます。
「その交通事故に遭われた際、しっかり通院治療されましたか?」
するとその患者さんは大体こうおっしゃいます。
「いや~~その時は仕事も忙しかったし、そのうち治るろうと思って放ったまま全然治療には通わなかった」と。。
だから今もそれが治らずに痛いのだと。。
おっしゃりたいことはよくわかります。^^
しかし、本来こういった場合痛みの原因はほとんど30年前の交通事故は関係ないと言えます。
なぜなら、その痛みは交通事故による物理的な痛みではなく、むしろその後に過ごした長い年月の結果発生してる痛みであり、交通事故に遭ってしまった時、「施術をしなかったから」という頭の中での記憶に因果がある可能性があるからです。
重傷だった場合は別ですが、少なくともその時仕事を続けることはできた程度のケガ、だったわけです。
しかし、、、
物理的にも、頭の中《脳内》でも「しっかり治療した。ちゃんと治った」
という心の整理がないまま現在に至ったことで、その今の痛みが30年前の交通事故が原因だと感じてしまうのです。
反対に考えると、その30年前にしっかり通院加療をしていれば、「治った」という事を身体でも頭の中(脳の中)でも実感、承認していれば、現在の痛みの原因とは切り離して考えられるはずなのです。
痛みを改善するには、その原因を解決するのが一番効果的です。
しかし、当然30年前に戻ることはできません。残念ながら30年前の状態を今変えることはできないのです。
頭の中で現在の痛みの原因が30年前の交通事故にあるという考えが強烈に消えずにあれば、どんな良い治療をしても、どんなに良い結果を得ていても、また何回でも頭の中の記憶に痛みが引き戻されて消えずに残ったままになってしまうのです。
そんな状態ではよくなるものも良くなりませんし、もったいない人生です。
だから、大切なポイントは・・・
①交通事故に遭ってしまったら病院や整骨院でしっかり治療する。
②納得いくまで治療・通院して状態が戻ったら、いったん頭の中で交通事故のことは切り離す。
③30年前の記憶を切り離してから、改めて現在の身体の痛みや不調の原因を究明し治療していく。
・・という事です。
あたご整骨院で交通事故による治療を受けられる方にも、最初にまずこのようなお話をして、しっかり通っていただくようにしております。
30年後、あなたのその時の痛みの原因が30年前の交通事故による痛みだと思ってしまわれないように・・・。^^
・・もちろん、こういった話は交通事故に限ったことではございません。
たとえ少しの捻挫でも、ほんの少しの腰痛でも、痛みは身体からのサインです。
その都度、しっかり感知して完治させておきましょう!(^^)/